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ワイドスクワットのやり方と女性に嬉しい効果とは?正しいフォームを解説

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ワイドスクワットのやり方と女性に嬉しい効果とは?正しいフォームを解説

ワイドスクワットは脚を広めに設定するスクワット種目です。ワイドスクワットは様々な理由で、特に女性におすすめのエクササイズです。本記事ではワイドスクワットの効果的なやり方について解説していきます。

ワイドスクワットとは

ワイドスクワットは英語「wide squat」が語源で「広いスクワット」という意味です。この言葉から分かる通り、脚幅を広く設定して実施するスクワット種目を指します。

通常のスクワットは脚幅を肩幅程度に開いて実施しますが、ワイドスクワットはその1.5〜2倍程度の広さに設定して実施するスクワットです。肩幅の2倍は想像以上にワイドで、「やや脚を広げたノーマルスクワット」にならないようにしましょう。

通常のスクワットと比較して、可動域は大きく取れませんが(通常のスクワットほど腰が下がらない)、股関節を開いていることからしゃがみやすく、初心者の方や女性の方にオススメのエクササイズになります。

ワイドスクワットで鍛えられる部位・効果

ワイドスクワットは女性に嬉しい効果がたくさんあります。太ももをメインで鍛えたい方にはノーマルスクワットがおすすめですが、お尻を引き締めたい、太ももは太くしたくないけどシェイプアップしたい方にはワイドスクワットがうってつけです!

大臀筋(お尻の引き締め)

ワイドスクワットで鍛えられる部位に、大臀筋(だいでんきん)があります。大臀筋はお尻の大部分を占める筋肉です。

通常のスクワットでも大臀筋に刺激を入れることは可能ですが、ワイドスクワットでは脚は開いているので筋肉が伸張し、より高い効果が望めます。また、ワイドスクワットではお尻の動きを意識しやすいという利点もあります。これにより、お尻の引き締め効果が期待できます。

ハムストリングス(脚とお尻の引き締め)

ワイドスクワットで鍛えられる部位に、ハムストリングスがあります。ハムストリングスは、太ももの裏に相当する筋肉です。

通常のスクワットでも稼働はするものの、鍛えるのが難しい部位です。ワイドスクワットでは、ボトムポジションでハムストリングスが引き伸ばされるので、通常のスクワットと比較して効果的に鍛えることができます。太ももの引き締め効果が期待できます。

また、ハムストリングスを鍛えることで、お尻と太ももの境目がはっきりし、お尻のリフトアップ効果(いわゆる「美尻」)が期待できます。

トレーニングにおける「ボトムポジション」とは、身体が一番低い状態にあることを指します。スクワットではしゃがんだ状態です。多くは筋肉がピンっと張った状態です。反対に「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。その間を「ミッドレンジ」といいます。

内転筋(脚の引き締め)

ワイドスクワットで鍛えられる部位に、内転筋があります。内転筋は太ももの内側に相当する筋肉です。

通常のスクワットでも内転筋に刺激が入らないことはないですが、ワイドスクワットの方が効果的に鍛えることができます。

内転筋が存在する内ももは、太ももの中で比較的脂肪がつきやすい部位なので、内転筋を鍛えると脚の引き締め効果を期待することができます。

ワイドスクワットのデメリット

代謝アップはそこまで期待できない

ワイドスクワットはノーマルスクワットよりも簡単なのに効果が高いといいましたが、代謝の向上という点ではノーマルスクワットに軍配が上がります。そもそもワイドスクワットは可動域が小さくなるので(そこまで腰を落とさなくてよいので)簡単に取り組めるわけです。その分、運動量は減るので、代謝アップには寄与しづらいといえます。

ダイエット目的の方は、ウォーキングやバイクの前に筋トレをして代謝を上げると効果的なのですが、有酸素運動と組み合わせるならば、ワイドスクワットよりもノーマルスクワットがおすすめです。

加重では股関節を痛める可能性

お尻や脚を引き締めるのが目的ならば自重(自分の体重)で問題ありませんが、本格的に筋肉増強を目的とする場合、自重スクワットは負荷が足りないといえます。

その場合はダンベルやバーベルを使い加重しながらスクワットを実施します。加重をワイドスクワットで実施してしまうと、股関節を痛める可能性が高く、あまりおすすめできません。加重でスクワットをする場合も、ノーマルスクワットを選択しましょう。

加重していなくてもワイドスクワットでは股関節を痛める可能性があるので、入念にストレッチをしてから実施しましょう。

大腿四頭筋への刺激は避けられない

ワイドスクワットでは、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)に負荷が入ってしまうことは避けられません。大腿四頭筋は太もも前側の筋肉です。

ワイドスクワットは、前述した通り、臀部、ハムストリングス、内転筋がメインターゲットとなる種目ですが、大腿四頭筋にも刺激が入ってしまうことは避けられません。

自重トレーニングレベルでのワイドスクワットを実施して、太ももが著しく太くなるということは考えづらいですが、大腿四頭筋に負荷が入ることが気になる方は、ワイドスクワットよりもヒップスラストやヒップリフトの方をおすすめします。

逆をいえば、太ももをメインで鍛えたい人は、ノーマルスクワットがおすすめということになります。

ワイドスクワットのやり方

脚幅を肩幅の1.5倍から2倍に設定

ワイドスクワットの正しいやり方として、まず、脚幅は腰幅の1.5倍から2倍に設定することが挙げられます。

「ワイドスクワット」というと、脚をどこまでも広げてよいようなイメージを持つ人もいますが、実際には脚を開きすぎると、股関節への刺激が高くなるので注意しましょう。また、ワイドにしすぎると可動域もどんどん小さくなり負荷も小さくなってしまいます。

そのため、基本的に脚幅は肩幅の1.5倍から2倍程度に設定すると覚えておきましょう。

つま先をやや外側に向ける

つま先をやや外側に向けるのもポイントです。

ワイドスクワットは脚幅を開いているので身体を下げやすいですが、つま先をやや外側に向けることで股関節がさらに開き、より身体を下げやすくなります。

つま先を完全に開いて実施する方法もありますが、これだと膝が内側に入り、股関節への負担が大きくなるのであまりおすすめではありません。つま先の角度は15度から30度位に設定するのがおすすめです。

太ももと床が平行になるところまでゆっくり下げる

太ももと床が平行になるところまでゆっくり下げることが挙げられます。

通常のスクワットでは平行よりやや下が推奨されますが、ワイドスクワットは可動域が狭くなるので平行までに留めましょう。ワイドスクワットで腰を落としすぎると、股関節が身体を支えてしまう構造になり、股関節を痛めてしまいます。

また、スクワットでは下げるときに意識的にゆっくり動作するのもポイントです。重力と同じ方向で動くときは、重力に逆らうようにゆっくり動くと効果が高まります。

ボトムポジションで数秒間静止するなどを取り入れるとさらに効果が上がります。

お尻主導で膝が真っ直ぐにならないところまで素早く上げる

次に、お尻主導で膝が真っ直ぐにならないところまで素早く上げることが挙げられます。

意識しないと非常に難しいですが、お尻を収縮させるように素早く上げます。こうすることで、よりお尻を効果的に鍛えることができます。最初のうちは難しいため、まずは速度を落として実施しましょう。

前述した通り、身体を上げるときは重力に逆らい、速く動作するのが鉄則です。

また、トップポジション(身体を上げた後の体勢)で、膝を完全に真っ直ぐにしないのがポイントです。膝を真っ直ぐにしてしまうと、負荷が抜けてしまうので効果が低減してしまいます。

回数は15-18回を3セット

回数は15〜18回を3セット実施しましょう。これは自重で行うワイドスクワットの目安です。筋トレでは1セット12〜15回が推奨されますが、ワイドスクワットはそこまで負荷の高いエクササイズではないので、15〜18回が理想です。

また、ワイドスクワットは毎日実施しても問題ありません。筋肉痛がある場合は治ってから再開しましょう。ワイドスクワットに慣れたら、他の種類のスクワットを実施し、様々な刺激を入れるのがおすすめです。

ワイドスクワットの注意点

つま先と膝の位置は考える必要なし

スクワットではよく「膝をつま先より前に出してはいけない」といわれていますが、これは気にする必要ありません。上記でお伝えしたことを実施して、自然に膝がつま先よりも前に出るならそれで問題ありません。

膝をつま先よりも前に出さないように意識しすぎると、かえって不自然な体勢になり、膝や腰、股関節を痛める原因になりますので注意しましょう。

しゃがむ時に吸い、立ち上がる時に吐く

筋トレでは、負荷が小さいときに息を吸い、負荷が大きいときに息を吐くのが正しい呼吸法です。息を吐いたときに身体の筋肉が収縮し力が入るためです。

スクワットの場合は、しゃがむときに重力の力を借り負荷は小さいため息を吸います。逆に立ち上がるときは負荷が大きいため、息を吐きます。

手は太ももの上に置かない

ワイドスクワットのときの手のポジションはいくつかのパターンがあります。手を太ももに置いてしまうと脚への負荷が減ってしまうのであまりおすすめできませんが、初心者の方はアリです。胸の前で両手を握る、腕をクロスするの2パターンが一般的です。

腰は反らない

ワイドスクワットのときに腰を反りすぎると腰を痛める原因になります。腰を反った状態を骨盤(過)前傾といいます。腰は若干反りますが、お尻を突き出さないようにしましょう。