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にんにくが赤・ピンクになっても食べられる?原因と対処法を解説

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にんにくが赤・ピンクになっても食べられる?原因と対処法を解説

にんにくの皮や実が赤やピンク、紫っぽく変色してしまっていることがあります。これらの変色は品種や調理によるものであることが多いですが、中には腐ってしまっていることが原因である場合もあります。この記事では、にんにくが赤やピンクになってしまう原因や、変色したにんにくが食べられるかどうかを詳しく解説します。

にんにくが赤やピンクになる原因

品種

一般に市販されているにんにくの薄皮は白いものが多いですが、中には薄皮が薄いピンクや紫になっているものがあります。これはにんにくの品種によるもので、腐っているわけではありません。

薄皮がピンクや紫になっているにんにくには、「赤丸にんにく」や「ところピンクにんにく」、「富良野」、「ピンクにんにく」、「島にんにく」などの品種があります。また、スペイン産やイタリア産の「モラド(アホモラード)にんにく」のように、輸入にんにくにも皮が赤やピンク、紫っぽくなっている品種があります。

このように、皮が元からピンクや紫、赤になっているにんにくを総称して「紫にんにく」や「赤にんにく」と呼ぶこともあります。にんにくの皮が赤や紫、ピンクになるのは、色素成分である「アントシアニン」によるものです。アントシアニン(アントシアン)とは、赤や紫、青などを呈する色素群の総称です。主に植物の葉や花、果実などに含まれます。この色素は水に溶けやすく、酸性では赤に、アルカリ性では紫→青→緑へと変化します。ちなみにアントシアニンには、抗酸化作用があると言われています。

腐敗

外皮に異常がなくても、皮を剥くと中身が腐っていることがあります。可食部である中身がピンクっぽい色に変色している場合は、腐っている可能性が高いです。

ピンクっぽく変色している部分をよく見ると、白カビや黒(緑)カビが生えていることが多いです。また、鮮度が落ちたにんにくが赤茶色っぽく変色することもあります。腐っているにんにくは異臭がしたり、ヌメリがあったりと様々な異変が感じられます。実の一部が赤っぽくなっていて、それ以外に異常がない場合は、薄皮の色が移っているだけということもあります。

調理

調理前は何の問題も見られなかったにんにくでも、すりおろしたり、酢漬けなどにするとピンクや紫、緑っぽく変色することがあります。これは、にんにくが腐敗しているわけではなく、化学反応によるものです。

オリーブオイル漬けなどで、にんにくがピンクに変色する場合、上記で解説した色素成分のアントシアニンが関係しています。にんにくには元々アントシアニン成分が含まれており、それが表面に出てきたことが考えられます。最初は白かったにんにくも、アントシアニンの関係で時間が経つとピンクや紫っぽく変色することがあります。

調理したにんにくが緑や青っぽく変色する場合、アルキルサルファイド化合物と鉄が関係しています。にんにくをすりおろしたりカットすることで細胞が壊され、にんにくに含まれる成分がアリイン→アリシン→アルキルサルファイド化合物へと変化します。にんにくが空気にさらされると酸化が起こり、アルキルサルファイド化合物がにんにくに含まれている鉄分と反応することで青や緑っぽく変色してしまいます。

アントシアニンによる変色を防ぐことは難しいですが、アルキルサルファイド化合物と鉄による変色は、鉄製のおろし金を使わないことや、漬ける前に熱湯に通すことで防ぐことが可能になります。

赤・ピンクのにんにくは食べられる?

上記で、にんにくが赤やピンクに変色する主な原因は品種、腐敗、調理であるとご紹介しました。

品種によってにんにくの皮がピンクや赤紫になっている場合と、調理後ににんにくが変色する場合は、基本的にいずれも問題なく食べてOKです。赤にんにくや紫にんにくの薄皮の色が稀に薄皮の色が実に移ることもありますが、変色部分も含めて食べることができます。調理後の変色も基本的には食べてOKですが、酸性が進んでいたり鮮度が落ちてる可能性があるので、なるべく早く食べるようにしましょう。

中身が赤・ピンクなら腐っている可能性があるので、変色部分を避けて食べるか、食べずに処分しましょう。

にんにくの正しい保存方法

保存性が高いにんにくですが、正しく保存することでより長く美味しいにんにくをキープすることができます。日本には四季がありますので、季節に応じて保存方法を変えるのがポイントです。

常温保存

春・夏など暖かい季節は、ネットなどに入れて、風通しのよい冷暗所で吊るして保存がベストです。外皮は剥かずに保存しましょう。夏が終わり涼しくなると発芽してしまうので、常温保存はNGです。にんにくの匂い成分アリシンのおかげで、虫は近寄ることはありません。

常温保存した場合、約1ヶ月程度の保存が可能です。

冷蔵保存

にんにくは秋になったら冷蔵保存します。にんにくを丸ごとペーパータオルで包み、ポリ袋に入れて軽く口を閉めて、チルド室で保存します。1片ずつ包んでも◎。キッチンペーパーに包むことで、冷蔵庫の冷気と乾燥から守ります。ポリ袋に入れることでさらに乾燥を防ぐことができます。ポリ袋は軽く閉じることで通気性をよくします。

冷蔵保存した場合、約2ヶ月程度の保存が可能です。

冷凍保存

にんにくは常温で長く保存することができるので、冷凍保存するメリットが他の野菜と比べてあまりありませんが、カットしたものを冷凍すると調理するときに楽です。やや香りが飛んでしまうデメリットもあります。切ったにんにくは常温・冷蔵保存では傷みが早いので注意です。

薄皮を剥いて1片ずつ冷凍保存したり、薄切りやみじん切りにして冷凍保存することも可能です。冷凍することで、細胞の活動がストップするので、切って保存しても変色しづらいです。1片ずつ冷凍保存したにんにくは前日に冷蔵庫に移して自然解凍、カットして冷凍保存したにんにくは凍ったまま調理に使用することができます。

冷凍保存した場合、約1ヶ月程度の保存が可能です。

上記以外にも、にんにくは天日干ししたりオイルに浸けて保存することもできます

にんにくのおすすめ大量消費レシピ

最後に、にんにくを使ったレシピをご紹介します。調理したにんにく料理の保存期間は、冷蔵で2〜3日が目安です。
Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

アヒージョ

えびとマッシュルームのアヒージョをご紹介します。にんにく風味のオイルがやみつきになる一品です。ぜひ、お試しください。
アヒージョのレシピはこちら

豆もやしのナムル

豆もやしで作るナムルをご紹介します。もやしを茹でて調味料と和えるだけの簡単レシピです。ごま油がアクセントです。
豆もやしのナムルのレシピはこちら
Filyでは豆もやしのナムル以外にキャベツアボカドパプリカしめじなど様々な種類のナムルをご紹介していますのでぜひご覧ください。

たことレタスのガーリックしょうゆ炒め

たことレタスの食感が楽しめる一皿です。しょうゆとにんにくの相性は◎。
たことレタスのガーリックしょうゆ炒めのレシピはこちら

とりペペロンチーノ

鶏肉で作るペペロンチーノのレシピをご紹介します。シンプルですがとても食べごたえがある一品です。ぜひお試しください。
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ガーリックライス

基本的なガーリックライスの作り方を紹介します。ステーキなどの肉料理に合わせる定番のメニューです。香ばしいにんにくが食欲をそそるガーリックライスをぜひお楽しみください。
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